クレモナ リウテリア(クレモナ弦楽器製作者協会)の発行する
証明書付きの新作(真作)ヴァイオリン Pablo Farias 2018 のご案内です
Pablo Farias 2018 Cremona Sold
とかくヴァイオリンの世界では昔から本物か偽物か?つまり真贋がことにつけ取り沙汰されてきました。それは、いわゆる骨董的な価値を持つオールドやモダンと言われる古銘器について言われることが多かったのですが、昨今はイタリア新作楽器のブランド性が高まるにつれ、新作楽器においても偽物が横行するようになってきてしまいました。
元来新作楽器は製作者に直に製作を依頼し、製作された楽器はその製作者本人の工房で受け取るというものだったので、特に製作証明書などもありませんでした。本人から手渡しで受け取っているわけですので、真贋など全く心配する必要がなかったのです。
しかし、イタリアから遠く離れた東洋の島国でイタリア新作なかんずくクレモナの新作楽器が好まれ、さかんに販売されるようになると、エンドユーザーは直接クレモナに行って本人から購入しているわけではないので、購入した楽器が果たして本物なのかどうか不安に思うようになったのです。それで初めて新作なのに製作者による証明書が付けられるようになったのです。
ところが、証明書と言っても楽器の写真と、日本人には全く読めない手書きのイタリア語が書いてあるだけの紙っぺら一枚ですので、そんなものはいくらでも偽造ができてしまいます。
そこで間違いのない本物という証明をイタリア、クレモナの弦楽器製作者の沽券にかけて行わなくてはならぬということで、製作者自身の証明書にプラスしてクレモナの弦楽器製作者協会が真作である証明書を付けることになったのです。
クレモナ リウテリア(クレモナ弦楽器製作者協会)が認めるのは「クレモナの伝統的製法に則って製作者が手作業で作り上げた質の高い楽器」のみ。このため、クレモナ リウテリアでは「真正のクレモナ製楽器」を守るため、つまり偽物を防ぐため、様々な先進的な試みをしています。その一つが、楽器をご購入の際に「製作者本人による証明書」に加えて、「クレモナ リウテリア発行の証明書」をお客様に併せてお渡しすることです。
クレモナ リウテリアでは、贋作や偽造が横行する現状を踏まえ、作品の真贋を即座に確認できる仕組みを整えています。
クレモナリウテリアのデータベースには販売店やお客様からのアクセスも可能で、証明書に記された発行番号から作品のオリジナルティをご確認できるようになっています。
また、クレモナ リウテリアが証明書を発行するにあたっては、製作者が原材料の段階から完成までの全製作工程を規定に従って撮影することが義務付けられ、データベースにはこれらの写真も併せて保管されます。
さらには、クレモナ リウテリア会員と外部者による、定期的かつ無作為の工房監査も行われています。
楽器の真正が容易に担保でき、かつ伝統製法によるクオリティの高い作品であることを保証する、このクレモナ リウテリアのシステムは、まさに画期的なものとして世界的な信用を得ているところです。
Pablo Farias 2018 Cremona
以下の動画は私が仕入れたヴァイオリンと同じものではありませんが、同じ製作家 Pablo Fariasのヴァイオリン。凄い方による試奏動画がありました。