本日は イタリア新作ヴァイオリンLuigi Ercoli 2003年をご紹介いたします。
アメリカではいわゆるイタリア、クレモナ新作楽器に多く見られる、ピカピカつやつやのニスの楽器は好まれず、新作でもアンティーク調でないと売れないと言われていますが、この楽器は、イタリア新作では珍しい、レプリカ風の仕上げが施された楽器です。
それは、この楽器は実はCremona産ではなく、Pistoia という Firenzeの近くいわゆるToscana地方の楽器なのだからなのかもしれません。
どこか画一的になってしまったCremonaの新作楽器とは違い、この地方の楽器は個性豊かな楽器が
多いように見受けられます。
個性を現すその一つの手段が、このような念入りなアンティーク・フィニッシュと言えるでしょう。
良くご覧いただきますと、ニスを剥がしたり、傷をつけたりと、かなり手の込んだ仕事をしております。
新作にこういった仕上げを施すことについては好き嫌い、賛否両論があるかとは思います。私もそれは良くわかっております。しかしながら、純粋にヴァイオリンとして見た時に、この楽器は自然で実に魅力的な外観を持つ楽器だと私は思います。問題は自然かわざとらしいかの違いなのではないでしょうか。
音につきましては、どうぞ実際に鳴らしてお試しになられてみてください。
試奏のご予約をお待ちしております。
弦楽器サラサーテでは『間違いの無い楽器の選び方』をご提案しております。