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クレモナ在住、ブルガリア人ヴァイオリン製作家 Plamen Milcev のご紹介。
Plamen Milcev という名前でピンと来られた方はかなりの“サラサーテHP通”です。そうです、以前こちらのページ Plamen Milcev 2002 Kazanlak でご案内していました。
「でも確かその人クレモナじゃなかったのでは?」
鋭い!ホント良く読んでいらっしゃる!その時はブルガリアの製作家としてのご紹介でした。
そこに イタリアへ短期留学中と書いていましたが、そのままクレモナに住んでしまったのです。
個人的には、彼にはブルガリアに居てもらって、非イタリア、イタリア以外 の若き代表として良い楽器を作り続けてもらいたかったのですが、本人の希望とあればそれは仕方ありません。
今回の楽器の特徴はオールド仕上げ。と言っても極端なものではございません。
傷などは全く付けずに、ニス塗りの際に軽微な陰影をつけているに過ぎません。これなら「オールド仕上げなんてケシカラン派」の方も大目に見てくれるのでは? オールド風処理が一番顕著なのは スクロール の部分でしょう。Guarneri del Gesu らしさが良く出ています。
音については基本的には前回と同様、滑らかで落ち着いたもの。皆さんの想像するクレモナの新作楽器ヴァイオリンというイメージからはかなり違った音だと思います。そういった意味からは、クレモナの中で、しっかりとした自己主張が出来ていると思います。
前回書きました、「これなら200万円ぐらいまでのご予算で楽器をお探しの方に自信を持ってお薦めできます。」というフレーズが今回にも当てはまります。
ニスの塗り方の違いもあるのかもしれませんが、全体的に前作のPlamen Milcev 2002 Kazanlakよりもがっちりとしたつくり雰囲気になって、より好ましいものとなりました。音も前作に比べると良い意味で引き締まったところがあるように思います。
この進歩を見る限り、彼のクレモナ行きは成功だったと言わざるを得ません。これで「イタリアのヴァイオリンでなければ駄目」という方にも買っていただけるようになりましたし・・・・