ウジェーヌ・イザイ(1858~1931)
フランコ=ベルギー派ってどんな弾き方?
収録曲
ブラームス:ハンガリア舞曲5番
シャブリエ:風変わりな小品
ドヴォルザーク:ユーモレスク
フォーレ:子守り歌
クライスラー:ウィーン奇想曲
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲第3楽章
ほか13曲
ブラームス:ハンガリア舞曲5番
シャブリエ:風変わりな小品
ドヴォルザーク:ユーモレスク
フォーレ:子守り歌
クライスラー:ウィーン奇想曲
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲第3楽章
ほか13曲
ウジェーヌ・イザイ(1858~1931)。ルクレール、ヴィオッティ、ヴュータン、ヴィエニャフスキ、サラサーテ、イザイと続く、フランコ=ベルギー派の伝道者。
フランコ=ベルギー派はグリュミオー、デュメイといった演奏家にまで脈々と受け継がれて来ている。彼はベルギー生まれ、ヴュータン、ヴィエニャフスキに学ぶ。
演奏家としてのみならず、作曲家、教師、指揮者として活躍。
クライスラー、ティボーは彼を「ヴァイオリニストの王」と呼び、尊敬していたという。
最近は彼の作曲した6曲の無伴奏ヴァイオリンソナタの人気が高い。
有名なフランクのヴァイオリンソナタはこのイザイに捧げられたものである。
そのほか、ショーソンは「詩曲」をドビュッシーは弦楽四重奏曲を彼に捧げている。
彼がいなかったならば、現在これらの名曲は存在しない。
このことを見ても彼がいかに偉大なヴァイオリニストであったかが判るというものである。
現代の耳には、ポルタメント(ポジション移動のときに意識的に移動中の音を入れる)過多がちょっと気になるが、この演奏は、音量や力強さばかりを前面に押し出してくる最近のヴァイオリニストの演奏に晒された耳に、忘れていたヴァイオリンの甘美さを思い出させてくれる。
フランクが自分のソナタの譜面に託したものはこの、ヴァイオリンの持つ甘美さだったのであろう。