新作と半手工製、工場製の違い
1.新作楽器[価格帯 30~120万円]
現在までに作られた手工製(手作り)の楽器で製作者が存命中のものをさします。
亡くなるとモダンという区分に入ります。
手工品(手作り)なので細部まで煮詰めた作業がなされている。
見た目にも、音も美しいものが作ることができる。
また、何年も弾き込むことによって、音が良い方向に変化したり、
ニスも味わいを増したりする。
ただ、手作りゆえ製作家によって製作レベル、価格はかなりまちまちである。
きちんと作られ、過去の名工の作った良い楽器の雰囲気が伝えられてさえいれば、低価格でも全く問題はない。
無名製作家や中国のものなどで、低価格にも関わらず驚くほど高水準のものを見つけられることがある。
2.半手工製楽器[価格帯 20~70万円]
音に関係ある部分を削り出し(手作り)で作っているが、スクロール(渦巻き)などは機械で削っている物が多く存在します。
新作楽器との大きな違いは、
・1台1台、細かな板の厚みの調整はされず、厚めに作られる傾向がある。
・新作楽器と比較して、楽器が重く鳴りにくく感じられる。
また、弾き込んでも良い音に変化していくことはほとんどない。
(スプレーでニスを塗られているものもある。)
昔の名工が作った良い手工楽器の雰囲気を受け継いだものはなかなか無い。
3.工場製楽器[価格帯 6~10万円]
大量生産により6万円から販売されています。
・板の隆起をプレス加工(熱で板を曲げる)によって作るものが多い。
・硬質のニスをスプレーによって塗られる。
・板の厚みは厚く、したがって楽器も重く、鳴りにくい。
グレードが細かく分かれているが、本質的な部分は変わらず、 外観上(部品や木目が)異なるだけである。 また、弾き込んでも良い音に変化していくことは少ない。 目でみる手工品と量産品へ