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現代クレモナにおいてトップクラスの音を実現
イタリア新作ヴァイオリンChristo Marino 、値上がり前の販売価格でのご案内
製作者の Christo Marino (クリスト・マリノ)はブルガリア出身ですが、クレモナのヴァイオリン製作学校を卒業、その後 Giorgio Scolari を始めとする、いくつかの工房で働き、その後独立。現在はクレモナ(Cremona)で自身の工房を開いております。
私は G.Scolari の下で楽器を作っている頃からずっと彼の楽器を見てきていますが、現在の製作スタイルはその頃からは随分と変わっております。
G.Scolari の下で作っていた時代のヴァイオリンは、がっちりとしたボディ、分厚いニスで、スクロール以外は全く師匠そっくりというものでした。 それは、見るからに重く、板が厚く、そう簡単には鳴らせそうにないと思わせるようなつくりの楽器であり、実際かなり鳴らしにくい、音も固いヴァイオリンでした。
それが、次に移った工房で働く頃から随分と作り方が変わってきて、現在は非常に充実した厚みのある音、深みのある音を持つ楽器を作るようになりました。特にこのヴァイオリンは、現在のCremonaの新作ヴァイオリンの中ではトップクラスの音、豊かな響きをを持っていると私は確信します。
新作は鳴らない、鳴らしにくいとお感じの方、クレモナ巨匠クラスのヴァイオリンでも音は今一つというご不満をお感じの方は是非このヴァイオリンをお試しになられてみてください。必ずやこの楽器の充実した響き、多彩な表現力に 魅了されることと思います。
今回ご紹介するのは、彼のヴァイオリンとしては珍しい、Guarneri del Gesu (グァルネリ・デル・ジェス)モデルのヴァイオリン。製作証明書に因りますと、1734年のGuarneri del Gesuをコピーしたものだそうです。
写真のように大変美しい仕上がりとなっております。特に裏板の杢は透明感のある美しいニスと相まって、うっとりするくらい綺麗です。このあたりにも彼の円熟ぶりが感じられます。
以前に販売した ヴァイオリン Christo Marino 2006 ではありますが、 こちら から音を聴くことができます。
ボタンを押してお聴き下さい。
■ 製作家 Christo Marino 最新情報
2014年に入りMarinoの最新作のヴァイオリンを見る機会がありました。最近はオールド仕上げに専念しているようでなかなかの仕上がり、音でしたが、値段を聞いてびっくりしました。最新の彼の提示する価格を基準にするとおそらく皆様への販売価格は350万円前後(レートに因る)になってしまいそうです。
何でも、Marinoはイタリアの名ヴィオラ奏者 Bruno Giuranna の眼にとまり、たいそうその楽器製作の腕前を気に入られたそうです。そしてその噂は瞬く間にプレーヤー仲間の間に広がり “ヤツの楽器はなかなか良い” と評判がたったとのこと。
その結果、われわれ楽器商へ楽器を卸すという従来のスタイルではなく、現在は専ら演奏家へ直に販売しているようです。その結果楽器の値段も上がったということのようです。
したがって、今後はもう以前のような価格で皆様にMarinoのヴァイオリンやヴィオラをご購入していただくことができなることは確実です。(だいたい頼んだところでわれわれ業者に作ってくれるのかどうか・・・)非常に残念に思います。
職人の名が売れ、高い値段で楽器を販売できるようになる。これはヴァイオリン職人にとってとっては理想的なことに違いないのですが・・・・